一年中食べることができるタマネギ

一年中食べることができるタマネギの旬は一体いつ？と言われても答えに窮してしまいますね。

タマネギは大きく分けて、春に種を蒔いて秋に収穫するものと（北海道）秋に蒔いて初夏に収穫するもの（佐賀・愛知・兵庫・香川・静岡）があります。

これは南北に伸びた日本列島を上手く活かした栽培によるもので、加えて、貯蔵の技術や品種改良が進んだ事により、一年中入手することが可能になったというわけです。

春になると出回る「新タマネギ」は、秋に種を蒔いたものを春に早どりしてすぐに出荷されるものですが、これを旬とするのが良いかもしれません。

新タマネギは、まだ茎が緑で瑞々しく、特有の辛みも少なく生でも甘みたっぷりです。

タマネギというと「涙」が付きものです。

また、同じネギ科の仲間（ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウなど）に共通する香りがありますが、これは硫化アリルという成分によるものです。

目にしみて涙が出てイヤ！ニオイがキツイ!という事はありますが、硫化アリルはコレステロールの代謝を高めたり、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1の吸収を促進して疲労回復、食欲増進、精神安定に効果をもたらす非常に体に有効な働きを持つ成分なのです。

但し、硫化アリルは加熱すると消失しますから、これらの効果を期待するなら、生で食べましょう！ということで、この時季の新タマネギは生で食べるのに持ってこいというわけなのです。

シンプルにオニオンスライスして、かつお節をかけてポン酢系のドレッシングで食べるのが一番です。

涙の解消法は、切る前にタマネギをほんの少し冷凍庫に入れてから切る、切れ味のいい包丁で切る、ゴーグルを付ける、といったところでしょうか。

目をつぶって切るのはナシですよ。って、それは無いですね。