「秋の空」秋らしさの1つに、「空」の様子が挙げられます。

「秋の空」

秋らしさの1つに、「空」の様子が挙げられます。

「日本晴れ」「秋晴れ」「天高く馬肥ゆる秋」などと言いますが、秋の空は何故かとても高く、広く感じられて
気持ちがいいですね。

春と同様に、秋は、大陸から交互にやって来る移動性の低気圧と高気圧が通過する影響で、天気は周期的に変わるようになります。

この時季の晴れの日は、湿度が低くなります。

そのため、空気中に含まれるチリや埃などの不純物が、雨に流された後は、空気が澄み切って視界が良くなり、空が高く感じられるのでしょう。

さて、清々しい青空ですが、空には雲がつきものです。

青い空に、白い雲が美しく映えて見えるおかげで、より空が高いと感じられるのかもしれません。

秋の空には、特徴的な雲が見られます。

その様子を喩えて、「うろこ雲（魚の鱗）」「いわし雲（鰯の群れ）」「さば雲（鯖の体の斑紋）」と呼ばれています。

これらは喩えの通り、細かいピースの雲の集合体で、正式名称は巻積雲（けんせきうん）と言います。

巻積雲は、空の高い位置（5～13km）に現れる上層雲に属しています。

また、巻積雲とよく似た高積雲という雲がありますが、これは巻積雲よりも低い中層雲（2～7km）です。

高積雲を構成する雲のパーツは、大きく厚いため、俗に「ひつじ雲」と呼ばれています。

これらの雲ができるのは、低気圧が近づきつつある上空に湿った空気が入ってくるためです。

そのため、これらの雲は、この後、天気が下り坂になる前兆であると言われています。